けん玉の効果
私どもの塾には入り口付近に日本けん玉連盟公認の「けん玉」を置いている。いつしか、ほとんどの塾生は塾に来ると最初に「けん玉」に興じるようになった。
子どもたちの最近の遊びと言えば、テレビゲーム・携帯電話ゲームだが、昔の遊びには風情と効用があった。
まったくできなかった子どもが回数を重ねていくうち、だんだんとうまくなっていく。
生徒は口々に「塾長できた!」とうれしそうに技を見せてくれる。努力を積み重ねることにより技を身につける遊びが日本人の器用さや根気強さや勤勉さを生み出してきたと言えるのではないだろうか。
おとなしく、口数の少ない生徒が、「もしカメ」を見事までにこなし、皆から一目置かれ「あの子はすごい」と言われるまでになる。
けん玉の良さは、ただ単に古き良き玩具というだけでなく、年代を越えて皆で興じることができるというところにある。実際ほとんど会話を交わしたことのない、小学生と中学生がけん玉を通して話せるようになったことはよくある。今やけん玉は、わが塾ではコミュニケーションを広める玩具となっている。
けん玉はただ単にけん玉に興じることにとどまらない。けん玉にはいろいろな種類の技があり、一つの技を習得すると次の技への挑戦が始まる。なんと日本けん玉連盟によれば、けん玉には100もの技があるという。
また、けん玉に興じることにより、集中力が身につき、技を達成した後の喜びは大きな快感となる。そして、何よりも努力を積み重ねていけば、できるようになる。これは勉強に通じるものがある。
塾の入り口にはけん玉以外、メンコ・コマ・いろはカルタ・双六・福笑いなども置いている。
これら昔の遊びを通じわが塾では広いコミュニケーションが生まれている。
この優れもののけん玉、今度は塾でけん玉大会を開こうと思っている。