北島康介選手 五輪で連続2冠達成!!
北京オリンピック競泳、200b平泳ぎ決勝で勝利の瞬間、北島康介選手は右手で高々と1本の指を掲げた。100bについでの五輪2冠を達成した。それは群を抜いた金メダルだった。
彼はアテネオリンピック後、もう五輪の舞台に戻ることはできないと思ったと言う。肩や腰の痛みに加え、記録の伸び悩み。何よりも気持ちが前を向いていなかった。そんな彼を再び奮い立たせたのは、オリンピックだった。
彼の周りにはいつも平井コーチの姿があった。意気消沈気味の彼に、平井コーチはアテネと北京で2冠を達成しようという男と男の約束をし、彼の勝負に対するモチベーションを高めようとした。そんな彼の支えがあってこその2冠を達成である。
100b勝利後のインタビューでは、「ここまでの道のりは決して平坦でなかった。自分ひとりではここまでこれなかった。多くの人の支えがあってこその勝利だ。」とコメントしている。
「あんな我慢強い選手はいなかった。人は彼を天才だと呼ぶけれど、彼は努力をしてきた天才だ。」と平井コーチは言った。
私は400bメドレーリレーで日本チームが3位になり、仲間とともに子どものように喜んでいる北島選手が彼の本来の姿を表わしているように思う。それが日本競泳史上最強スイマーであり、多くの人に愛される所以だと思う。
彼の好きな言葉は「夢をあきらめない」。夢を実現させるため彼は徹底して鍛えたのが『勝負脳』だと言う。勝負脳は、脳科学が専門の日大大学院の林成之教授が考案した脳の働きを基にした「必勝理論」を言う。
林教授は「他人のためにではなく、自分のために頑張ると考えないと全力を発揮できない」「こうしたらいけない、と否定語を含む考え方だと力が落ちる」などを競泳日本代表選手らに心構えを力説した。その上で「人間の脳は130%まで頑張れる」という考えを選手たちに植え付けた。だから彼はいつも超ポジテイブ人間だった。
そして、彼が持ち続けているのは「感謝の心」。多くの人の支えがあってこそ夢は現実のものとなる。
彼は今後の身の振り方について明言していないけれども、この心がある限り、人間としても更に進化していくと思う。
感動をありがとう。北島康介選手。