2009年06月26日

二つの学力

 学力には2つあります。一つはテストや通知表や定期試験などから点数によって示される「見える学力」で、二つ目はそれを支える「見えない学力」です。
 しっかりした学力を身につけるには、「見えない学力」を時間をかけて培うことが大切です。この土台がないと、塾通いだけでは、本当の学力は身につきません。
それでは「見えない学力」を育むにはどうすべきなのでしょうか。           
            
 「見えない学力」は学校の成績とは直接に結びつくものでは決してありません。しかし、無関係ではありません。むしろそれを超えたもので、人間の能力を伸ばす根本的な力といえます。

 「見えない学力」が大きくなれば、積極的に生きようとする意欲がでてきます。そして、それが自分を鍛える上での大きなエネルギーになります。
それでは「見えない学力」を高めるためには、何をどうすればいいのでしょうか。


 まずは「あいさつの習慣づけ」です。よく学力の基礎はあいさつにあると言われます。成績の振るわない子はほとんど自分から積極的にあいさつをしようとはしません。
あいさつは7つの人格を表すと言われています。
  性格・積極性・ワークマンシップ・自信と情熱・社交性・教養・心身の健康
 がそれです。
あいさつは同じ空間を共有していることの認識であり、あいさつをすることによって心を開く行動につながります。
エクシードでは、このあいさつを一番大切にしています。最初ははにかんで小さな声であいさつしていた生徒でも、だんだんと声のトーンが高くなるにつれて、成績は驚くほどあがってきます。講師は高いトーンで元気よくあいさつをし、教室のあちこちではあいさつのこだまが響いています。


 次に「後始末」です。これはしつけの第一歩です。塾で授業が終わると、机の上周りがごみくずだらけ、机の上の消しゴムの残りかすは放りっぱなし、こんな子の成績はひどいものです。

 
 使ったものをかたずけたり、やりかけた勉強を最後までやりぬくといった習性はすぐにはつきません。これは家庭生活での中のもっとも重要なしつけです。
次に「根気」です。途中で物事を放り投げてしまうような子は、自分の可能性を自らで摘んでしまっているのです。勉強や趣味など毎日でも取り組んでいける根気というものは、家庭で仕事や役割を果たせる日常生活のしつけを通じて習慣づけられていくのです。そのカギは親自身が根気強いかどうかです。


 最後に「仕事好きにさせる」ということです。教室や自分の部屋の掃除、家の手伝いなどイヤがらずきちんとこなせる子は勉強にも前向きで、粘り強く取り組みます。よく塾の掃除を手伝ってくれる子がいます。そんな子の成績はいいし、よく伸びています。


 以上のように家庭での『しつけ』のうえに学力は身につくものなのです。塾に通ってさえいれば成績は伸びるという安易な考えでは子どもはのびません。「見える学力」が2割、それを支える「見えない学力」8割あり、この「見えない学力」をコツコツと鍛えていくことが一番大切なことなのです。

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