宮里藍、悲願の米ツアー初優勝
アメリカツアーのエビアン・マスターズで初優勝した瞬間、思わずサンバーザーで自分のうれし涙を隠した宮里藍ちゃん、イヤー本当によかった。
彼女は日本ツアーではいとも簡単に高校3年で優勝を果たし、即プロ入り、すぐに賞金女王になり、鳴り物入りで米ツアーに本格参戦した。しかし、アメリカはそんなに甘くはなかった。距離の長いコース、それに洋芝でからみつくラフ、その上グリーンの難しさも日本の比ではなかった。それでも彼女の力からしたら、初優勝はそんなに遠くないだろうと私たちは考えていた。そんな重圧の中でのプレー、3年間は一度も勝つことができなかった。
華やかに見える藍ちゃんも、実は順風満帆ではなかった。中学1年の時、全国中学校ゴルフ大会の沖縄予選で敗退し、九州大会にも進めなかった。しかし、これにもめげず、渡米アメリカの世界ジュニア大会に挑戦した。そして、見事5位に入ったのだ。
この時の経験から「落ち込んだ時でも、夢に向かって前進する勇気と努力が大きな自信につながった」と彼女は語っている。
『人はつまずきを肥やしにして大きくなる』そのつまずきの回数が多ければ多いいほど人は強くなる。これは高校時代の私の恩師言葉で、私の座右の銘でもある。
なかなか勝てない藍ちゃんに対し、日本で世界一強い藍ちゃんとマスコミに酷評されたこともある。しかし、彼女はめげなかった。
なんくるないさ、(どうにかなるさ)、ここで悩んでもしょうがない。
「意志あるところに道はある」彼女の座右の銘である。(静筋ゴルフ革命より)
自分がこうなりたい、達成したいという方向に向かって高い志を持とう。進むべき方向がはっきりしてくれば、そこにどう辿りつけるのかが自然と見えてくるし、必死になって何をすればよいかを考えるようになる。進みたい方向をしっかり見なければたどり着くことも困難になってしまう。
アメリカでの長かった試練を、夢に向かって進む勇気と努力で乗り越えた。一皮向けた彼女は一回り大きな人間となって、私たちの期待に答え、自分の夢を実現してくれるものと確信している。
「藍」という名は、父親が辞書で調べると、「藍」という文字は最初に出てくる名前で、トップがとれるようにとの意味が込められているという。
「自分をコントロールできた」初優勝の後の彼女の言葉である。この言葉は、ひとつの壁を乗り越えた自信の表れでもある。彼女の今後の戦いが大いに楽しみでもある。
がんばれ!!藍ちゃん
トップをとれ!!藍ちゃん