「元気の出る喫茶店」
「おはようございます」温かい響きのある明るい声に、私も「おはようございます」と快く返した。久しぶりに訪れた喫茶店。このウエイトレスと接した時から私はすっかりこの喫茶店のファンになってしまい、今では週3回はこの店に顔出しするようになった。
ウエイトレスの方は年齢にして40歳半ばだろうか。彼女の元気と愛想のよさはあいさつだけでなく、会話にも出てくる。お客さんのほとんどを覚えており、それぞれに合わせた会話をしている。
「お久しぶりですね」
「お母さんお元気ですか」
「いつものものでいいですか」
「今日はホットドッグがおすすめです」
どの席のお客さんにも声をかけ、そのお客さんのそれぞれに対応して話をすすめる。
このウエイトレスの言葉には、「おもてなしの心」が込められている。サービス業は「人に始まる」と言われるがまさにその通りだ。楽しく仕事をしているとその楽しさは人に伝わり、人を楽しくさせる。
あいさつにこめられた温かい響きは何とも心地よい。「あたたかい心はあいさつから」、私は本当にそうだと思う。温かく元気のいいあいさつはブラスのエネルギーであり、ブラスのエネルギーは伝播し、人を豊かにする。また、心のこもったあいさつで真心は言葉により相手に伝わる。
ある中学校の校長先生は、あいさつに込められた意味について
あ…「明るく」
い…「いつでも・どこでも・誰とでも」
さ…「先に、まず自分から」
つ…「伝わる声の大きさを考えて」
と考え、あいさつの全校的励行をすすめている。
エクシードでは、講師は全員がハツラツとした元気な声で生徒を迎える。生徒へのあいさつは、教室の明るさをもたらし、「生徒の存在を認め、自分の心を開き、子供たちとのかかわりを紡いでいく」こととなる。生徒に『やる気』にさせる第一歩、それがあいさつだと私は考える。
また、講師同士のあいさつは、教室にほのぼのとした一体感が生まれ、講師同士が心を一つにして生徒の成績を上げるという目標、エクシードの心を伝えることができる。
このように心をこめたあいさつは、人間関係をよくする潤滑油となる。自分の声が・態度が・心が届く心をこめたあいさつには、限りない人間の広がりを感じる。
私は沈んだ気持ちになったりした時、よくこの喫茶店を訪れる。そして、喫茶店を出る時は、元気をもらい、また頑張ろうという意欲が漲ってくるのだ。
最後に、この喫茶店は例のウエイトレスさんだけでなく、どの従業員も愛想よく、日替わりのモーニングサービスもボリューム満点でその上リーズナブル、心もお腹もいっぱいになる。私は知人にこの喫茶店を「ほのぼの喫茶店」と呼んでいる。