2013年08月17日

西脇工業、感動の甲子園初出場!!

甲子園に行ってきました。
私はかって西脇工業高校の監督をしたこともあり、今回の全国大会出場にかっての同僚や部長とともに応援にかけつけたのです。
 

やはり甲子園はいい。高校生の一瞬たりとも手を抜かないプレーとそれを見つめる観客の温かい目。大会はトーナメントであるがゆえ、選手みんなが一投一打に真剣そのもの。それがまた感動を呼ぶ。甲子園は高校野球の聖地そのもの。


強豪ひしめく兵庫県にあって、公立高校の西脇工業が頂点を極めた。私たちにとってはまさに夢のような出来事だった。兵庫大会では3度のサヨナラ勝ちで粘り強く勝ち進み、創部51年目にして春夏通じて初の甲子園出場を果たした。甲子園は簡単に来れるものではない。ここに来るためにどれだけ多くのことを犠牲にし、とてつもない練習に耐え抜いたことだろう。選手の皆さんの努力に敬意を表したい。
 
1回戦は島根の石見智翠館高校。かっての江の川高校であり、中日の谷繁選手などを輩出した野球の名門校。初回に1点を先制され浮足立つかに見えたのだが、見事に逆転。翁田投手の好投もあって4対1で甲子園で初勝利した。それも兵庫代表の公立高校として29年ぶりの勝利だった。
バス80台でアルプス席に詰めかけた応援団は約4千人。観衆は5万人。チケットは完売で、私たちもアルプス席に入ることはできなかった。勝利の目前9回には、投手の一球一球に地鳴りのような大声援。5万人の大観衆の前でプレーできる選手は幸せだが、応援できる私たちもまたこのうえない幸せだ。
 ホームプレートに並び校歌を歌う選手たちは雄々しく、私も34年ぶりに歌った
                       「西脇工業、高校われらぞ!」

2回戦は千葉の木更津総合高校。この日も大応援団。またもや甲子園は4万7千人の観衆に包まれた。3点を先制され、2点差を追う9回、西脇工業はツーアウト満塁。一打逆転の展開に応援団の声援も最高潮に達した。しかし、無念の一塁ゴロ。西脇工業の追撃は届かず、甲子園の夏は終わった。
 敗戦が決まり、一塁側に応援の挨拶に来た選手に対し、スタンドから「よう頑張った!」「ありがとう」の温かい声が響いた。


中学校時代には際立つ戦績もなく、卒業後はほとんどの者が就職を考えている田舎の普通の工業高校生の集まり。兵庫県大会でも決して前評判は高くなかった。それでも地味ではあるが堅実なプレーを積み重ね新しい歴史を作った。
選手のみなさん。感動をありがとう。君たちは兵庫県のみならず全国の高校球児にどれだけの勇気と感動を与えたことだろう。
君たちは私たちの大きな誇りだ。

「栄冠は君に輝く」

雲は湧き 光あふれて
天高く 純白の球 今日ぞ飛ぶ
若人よ いざ
まなじりは 歓呼に答え
いさぎよし 微笑む希望
ああ 栄冠は 君に輝く

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