2014年11月03日

兄の死

 10月に2番目の兄が亡くなった。実家は貧しく、中学しか出ていない兄であったが、商才に長け、インテリアの会社を立ち上げ、今ではその子二人が後を継いで京都ではちょっと名の知られた会社になっている。また、文才もあり、会社のホームページの兄のブログ「羊のこころ」は好評だった。


 負けず嫌いで一本気、いつも強気であったが、何か事があると真っ先に駆けつけてくれる涙もろい思いやりのある兄でもあった。
その兄が生前、私の元を訪れるたびに本を持ってきてくれた。その本は、経営者としての心構え、会社の経営の在り方などの教本がほとんどで、会社経営の未熟な私にとって大いに参考になった。


 その本の中で江口克彦氏著の「経営者の教科書」には教えられることがたくさんあった。

◇経営では「目に見える要因」と「目に見えない要因」が大切

 「目に見える要因」 社員の一人一人が明るく活気に満ちていること
 「目に見えない要因」 会社の経営理念や哲学、方針、経営者の考え方や姿勢など
  私の会社では「あいさつ・笑顔・元気」を第一としている。
  私は最低でも週1回は社員との居酒屋交流を実施している。そこで若い人たちの意見を吸収し、それを現場に生かすようにしている。
   コミュニケーションは「のみにケーション」 
 
◇松下幸之助は「大衆の声、世間の声を一神のごときもの」として絶対的に信頼していた。  

 「自分のしたことが当を得ていれば、必ず大衆はこれを受け入れてくれる」
 まさにこの通りで、私はリーズナブルでも効果絶大の個別指導の新しいビジネスモデ ルを築き、おかげさまで、世間から大いに受け入れられている。
 

感動ある時は、人はもっと本気で応援してくれる。感動があればこそ人が動く、会社が発展する。  

 私がある車のデイラーを訪れた時、そこの主任から「先生の塾は評判良いですよ。先生が熱心で教え方もしっかりしており、それに引っ張られて生徒も頑張って勉強し、成績も上がる。だから塾生もどんどん増えていて、今は地域一番塾と言われていますよ。」ありがたい言葉をいただいた。これは車を買ってほしいがための社交辞令かもしれない。しかし、社交辞令にしてもうれしい言葉ではないか。
 私は生徒に感動を与える塾でありたいと思っている。
 

 ◇熱意こそが成功の第一ボタン。熱意があればこそ、創意工夫、知恵も生まれる。行動力も出てくる。  

 私は須磨学園高校の理事長(現在は校長兼務)の西先生にお聞きしたことがある。
「聞くのは失礼と思いますが、あなたの学校には他の学校にない何があるのですか?」
 即座に答えが返ってきた。
 「情熱です!」
  成功のキーワードは「情熱」  
  熱心さは周囲の人をひきつけ、周囲の情勢を大きく動かしてゆく。
 

◇決してあきらめないこと、そして希望を失わないことが大事。   
 私はかって信頼していた部下に裏切られ、奈落の底に突き落とされたことがある。し かし、わたしは決してあきらめなかった。そして、今がある。


 兄から教えられたことは数限りなくあるが、兄の経営理念を受け継ぎ、よりよきものを皆さんに提供し、社会のために役立ち、人の幸福を高めていく塾づくりに生涯を捧げたいと思っている。

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