2023年09月29日

教え子との出会い

子どもたちの教えに関わって40年余り、この間多くの教え子との出会いがあった。その中でも最近特に感動的な出会いがあった。
 私が蜂窩織炎(ほうかしきえん)という耳にしたことがないような病気に罹り、両足や右手に激痛が走り救急搬送された。


 この時、私の看病に関わった看護師に教え子が2人もいた。は「ひよっとして細井先生ですか」から始まり、昔の話を含め会話は弾んだ。「この人私の先生だったの」同室の病人や同僚の看護師にも伝えたことにより、沈んでいた病室の雰囲気も一気に盛り上がった。その教え子は明るく元気で私は「君は素晴らしい天職に就けたね」と言ったら、嬉しそうにはにかんでいた笑顔が印象的だった。
 

ある中華料理店に入っても、「先生お久しぶりです」と声を掛けをしてくれ、また、スポーツジムでもインストラクターとして生き生きとして働いている教え子もいた。「先生、今日先生と生徒は逆転やね」と笑いながら指導してくれる姿にうれしいものがあった。
 そういえば、駅の反対側のホームにいたにもかかわらず、私の姿を見つけると大きな声で「先生」と言って手を振り、私もそれに応えたこともある。


これだけではなく、教え子との出会いは枚挙にいとまがない。今、私の塾にも教え子の子供たちがたくさん来てくれている。


こうして人生を振り返った時、人生は何だったんだろう。何のために生きてきたんだろう。考えることしきりである。しかし、一つ言えることは自分に適したいい職業に就けてよかったということだ。


よく生徒に「何のために勉強するんですか?」と聞かれることがある。その時私は「勉強すればするほど、自分が何の職に就くのが適しているか。自分は何になりたいのかがわかるようになる。人生はそれを見つける旅だよ。」とこたえるようにしている。
 
 今、この年になって天職に巡り合えた自分の生きざまに誇りを持ちたいと思っている。

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