2009年08月12日

兵庫公立高校、新たに採点ミス125校、2047件

 県教委は過去5年間の高校入試調査結果を発表した。過去分調査は、不合格者を救うという考えから、対象を合否ラインの2割に絞り込んで行われた。そのため全体像は不明だが、採点ミスが常態化していたことが明らかになった。それによれば、採点ミスで合格していたはずの生徒が誤って不合格になっていたことがわかった。 
 
 今年の入試で多くの高校で採点ミスが発覚。これを受けて、県教委は各高校に過去5年間の入試の答案について点検を指示した。その結果、合格になった生徒の社会の答案に採点ミスがあり、2点を減点したところ、その生徒は合格ラインを下回り、不合格になっていた生徒が合格することがわかった。

 
 合格になっていたはずの生徒はすでに他の私立高校を卒業しており、今となっては後の祭りになってしまった。
しかし、この生徒は「入試は人生においてとても大きな意義がある。二度とあってはいけないし、責任を感じて欲しい」と話したという。


 この言葉、県教委や高校現場の教師はしっかりと受け止めるべきだろう。合否は生徒の人生をも変えてしまうかもしれない。採点はそれだけの重さを背負っているのだという認識に欠けているし、仕事に対する誇りや責任感がまるで感じられない。

 
 点検の結果、5年間の答案の保存期間を守らず、3155人分の答案が廃棄されていたという。この杜撰さは何だ。100年に一度と言われる金融不況のさ中、みんな歯を食いしばってがんばっているのに、まさに公務員天国、ぬるま湯にどっぷりとつかっている。
 

 人はミスを犯すものだが、あの細かな「時刻表」でさえも正誤表を入れなくてもすむようになった。入試のミスをゼロにすることは可能だし、可能にしなければならない。しかし、再発防止委員会が気合と根性頼みになれば何年たとうと採点ミスは続く。

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